第2回大会(平成16年12月23日)
近年の環境問題を意識した競技の中に燃料電池(水素と酸素の反応によりできる電力)を扱ったレースが各地で開催されつつあります。
関連情報
エコフェスタ2004(滋賀)、
レギュレーション、
大会結果
そんな中、第2回の全国燃料電池ラジコンカーコンテスト(岡山県玉野市、平成16年12月23日)が開催されました。今回は全国ソーラーラジコンカー大会の覇者である京都市立洛陽工業高校自動車部をはじめとする精鋭が参加し、台数は少なかったものの内容的には全国大会と言っても良いでしょう。(県外の視察高校も数校ありました、スポンサーがいないので台数が増えるには時間がかかると思います)
すこし手間と費用をかければソーラーラジコンカーの部品で製作できる点で導入がしやすい反面、水素の入手コストが難点でしょう。(水素ボンベの活用法について安上がりな方法を紹介)
1.はじめに
この「全国燃料電池ラジコンカーコンテスト」の企画は岡山商科大学付属高校の小山実先生の発案によるものです。玉野市渋川海岸清掃ロボットも先生によるものです。取り組みは斬新ですが周りの理解、協力が得られにくいことも事実です。第2回を実施した関係者の意見をなどをまとめると次回のルールは以下のようになるのではないでしょうか。
2.競技のルール(案)
- 主催者の指定した燃料電池4個だけを電源として使う。全国の中学へ国がばらまいたタイプである。
(燃料電池(PFC-ED2) 2」-0.6W 3セルを4個)
ラジコンの受信機や操舵のためのサーボの電源も含めた全てをまかなう
- 主催者から渡された規定の水素ボンベを使って競技する。水素ガス缶 :2ノルマルリットル圧力:0.3MPa
- 指定されたコースを規定の時間内に走った距離で競う。
- 無線操縦(以下ラジコン)で操作できること。27Mhzナロー(全12バンド)
- もちろんですが生徒の自作のものであること。
- 燃料が水素なので競技は屋外が好ましい。
2.燃料電池の特徴と考慮すべき事項
- 特性が太陽電池とほぼ同じ。発電が太陽光の供給か水素の供給による違いがあるだけのように思う。ただ全ての電源をまかなうため最高出力を超えて電流を流すと受信機がノーコン状態となりサーボなどが誤動作を始め、大量の電流が流れて回路を一度切らないと復活できない状態になる。ならない様にするには2直2並列の切替は必須かな?
(ノーコンになると回路が切れるようなアイデアが良い)
- 長時間の使用ではパージバルブを電磁弁などでエアー抜きが必要になる。水素以外のガスが発電効率を低下させる。
(この大会では不要と判断できました。伏見工業高校定時制の皆さんが搭載してくれていたのですが返ってガスの放出を招いたようです。)
- モーターの選択が勝敗を左右する。限られたエネルギーで走行するため効率がよく、軽量なモーターが良い。(ソーラーラジコンカーと同じです)
- スピードが上がるにつれてプロポを操作する生徒の能力が勝敗を左右する。今回の条件でも10数km/hは出ます。
(ソーラーラジコンカーと同じです)
- 燃料電池への水素の供給圧力で出力が変化する。ボンベがガスの放出で温度が下がる。内容量が下がると供給圧は当然下がる。
(良いアイデアがあると面白い)
- 最適な負荷で使わないと効率が下がりエネルギーが取り出せない(電流、電圧ー電力特性図)。太陽電池同様,最大出力追従ができればガス圧等の低下にも対応できる。
- ファン等で燃料電池に沢山の酸素が供給できるようにすれば効率が上がる。
- 燃料電池の発熱をガスタンクの加熱に使えれば最適。
(ラジコンカーでは難しいかも、でも良いアイデアがあると面白い)
- 電池は直列で使う方がエアー抜きが簡単に正確にできる。
第1回大会(平成15年12月23日)
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